お酌。
2007/05/15


 最近、坊ちゃんがお酌をしてくれる。俺が冷蔵庫からビールやコーラを出してプシュッと開封すると、「入れたげる。」と言って、コポコポとコップに注いでくれる。

 三歳児のお酌なんて、さぞかし危なっかしいと思われるかもしれないが、これがなかなか上手なのよ。そーっと丁寧に注いで、早めにストップする。すると、こんもりと泡が盛り上がって、コップすれすれのところで止まる。

 じょうずっ。

 ヨメより、じょうずっ。

 俺が褒めると、坊ちゃんはとってもうれしいみたい。「はやく飲んでっ。」とせかすので、グビグビっと飲み干す。するとまた、コポコポっと注いでくれる。そして、あっという間に飲み干してしまって、あっという間に酔っ払ってしまう。

 はぁ、幸せ。

 大人になったら、一緒に飲もうね。

 お酌する行為がよっぽど気に入ったみたいで、先日突然思い出したように、「ビール入れたげる。」と冷蔵庫から、ビールを取り出して持ってきた。

 いや、まだ昼間だから、ダメよ。後でね。

 いやだぁっ。ビール入れたいっ。

 と、まぁ、泣きじゃくるので。仕方なく。ホントに仕方なく。昼間からビールを飲んでしまいました。

 はぁ、幸せ。
 

 

作り話。
2007/02/11


 最近、坊ちゃんを寝かせるときに、「お話」をしてやるようになた。ちょっと前までは絵本を読み聞かせしていたのだが、寝転がって絵本を読むのは結構大変で、手が疲れてしまう。薄明かりで本を読むのは、目にも良くないだろうし。そこで、物語を適当に語り聞かせてやることにしたのだ。

 俺が語る物語を、俺の顔を見つめながらじっと聞く。集中して聞いているところを見ると、聞いた言葉だけで内容を理解し、物語を頭の中でイマジネーションできていると言うこのなのだろう。立派に育ったものだ。

 俺が語る物語と言えば、まぁ、適当である。坊ちゃんが好きなキャラクターや、動物や、オオカミや鬼やナマハゲなど、色々な登場人物が、その場の思い付きの行き当たりばったりで、適当な物語を織り成す。登場人物も、途中で誰が出てきたのか分からなくなってしまうのだが、その時は、坊ちゃんが指摘してくれる。

 「父さん、違うでしょ。ワンちゃんじゃなくて、ひつじさんでしょ。」

 まぁ、なんて賢い坊やなんでしょう。もうサイコー。

 物語を作りながら語っている俺も、結構楽しくて、絵本にして売り出しても売れるんじゃないか、と思えるほど、素晴らしい物語が出来ることもある。

 そして、困ってしまうのが、「昨日のお話して。」と言われたときだ。眠い頭で適当に話しているので、どんなお話をしたのかまったく思い出せないことも多い。

 えっ?どんなお話?

 「だからぁ、ひつじと、アンパンマンと、カレーパンマンが出てくるやつでしょ。」

 うーん、思い出せないな。仕方がないので、その登場人物で適当に話を作り始めると、坊ちゃんは、激怒する。「違うでしょ。ひつじはおなかがすいてるんでしょっ。」って怒られても、思い出せないんだってば。
 

 

ダンボールハウス。
2007/02/10


 犬小屋の購入を検討していましたが、どうせなら、ハンドビルドしてみようと思い、ダンボールで自作しました。出来栄えは、まぁなかなかよろしんいんじゃないかと。

 親子三人が、こじんまりと座って、すごせますし、寝ようと思ったら寝られる。小さいテーブルと、おもちゃの食器やお野菜を持ち込んで、お決まりのおままごとです。

 坊ちゃんが外からドアをノックするので、「だあれ?」と聞くと、「お母さんですよ、いいものたくさん買って帰ったよ。」と答えます。ガチャリと言いながらドアを開けると、「うぎゃおぅっ。」と言いながら、怖い顔をした坊ちゃんが飛び込んできます。「オオカミ、だじょー。食べちゃうじょー。」

 オオカミと七匹のコヤギごっこです。

 あと、赤ずきんちゃんごっことか。オオカミが出てきて食べられるお話を真似るのが大好きな坊ちゃんです。
 

 

犬小屋。
2007/02/07


 坊ちゃんが今一番欲しいのは犬小屋。先日、ホームセンターの犬小屋の売り場の前で、坊ちゃんが犬小屋に釘つげになってしまった。

 これなぁに?

 犬のおうちだよ。

 これ、入りたい。

 で、入ってみたら、サイズ的にピッタリなんですよ。いまどきの犬小屋って、ログハウスっぽくて、ちょっとおしゃれなんです。コロコロとした坊ちゃんが、小さなログハウスの中からチョコンと顔を出しているのが、もう、めっちゃかわいくて。

 保育園での遊びの中で一番お気に入りは、園庭に設置されたプラスチック製のミニハウスの中で遊ぶことだそうだし、家でもマットレスやらダンボールでお家っぽいのを作って、もぐりこんで遊んでいる。

 つまり、秘密基地的な空間にもぐりこみたいお年頃なんだな。

 今、犬小屋を買おうかどうか、真剣に悩み中です。

 

 

バージョンアップ。
2006/09/29

 
 最近、オオカミネタが通用しなくなってきた。オオカミネタとは、坊ちゃんが言うことを聞かないときの決め台詞のこと。「ちゃんとしないと、オオカミが来るぞ。」。これが最近まったく効き目なし。

 お風呂入ろ。

 ヤーダもん。ヤダもん、もん。もっと遊ぶ。

 お風呂入らないバッチイ子は、オオカミに食べられるぞ。頭からバリバリ食べられるぞ。

 オオカミこないもーん。食べないもーん。

 こ、コノヤロー。

 しかし、ついに、言うことを聞かせる必殺技を編み出したのだ。

 こっそり家外に出て、玄関のチャイムを押す。ピンポーン。とチャイムの音が響き渡り、ヨメの足音がトントンと響く。ガチャリと受話器を上げて、わざとらしい対応をする。「もしもし?どちらさまですか?坊ちゃんですか?少々お待ちください。坊ちゃん、お客さんよ。」そして、パタパタとかわいい足音が受話器に近づいてきて、かわいい声がスピーカーから聞こえてくる。

 もしもし、だれ?

 うっほっほ、オオカミだぞ。お風呂に入らない悪い子はいないか。お風呂に入らない子は、頭からバリバリ食べるぞ。

 い、いないよ。悪い子いないもん。おふろはいるもん。オオカミさんは帰って。

 そう言って受話器を放り出して、「おふろはいる。」と言って、パタパタとお風呂に走っていく。

 いやぁ、チョロイ、チョロイ。子供が成長したら、親だって成長しなくちゃ。オオカミネタ、バージョンアップです。でも、ホントにキャワイイな。もう、困っちゃう。
 

わらしべBMWキャンペーン。

えっと、ランキングってのに参加してみました。どうか、もりもりクリックしてください。

 

わらしべBMW。
2006/09/21

 
 わらしべBMWキャンペーンですけど、早速ご応募いただきました。コバヤシ君の彼女には有効応募数ゼロだったのに。コバヤシ君より、カレーのスプーンの方が魅力的ということか。

 確かに、このスプーンは魅力的だからな。細部までこだわって職人が作り上げた素晴らしいスプーンだ。コバヤシ君が負けたとしても、それは仕方がないかもしれない。

 えっと、さて。応募内容を見てみよう。

 新車のBMWです。真っ青で、きらきらと光っています。ただ、ドアが開かず、普通サイズの人間では使用不可。エンジンも乗ってないので、スモールライトで小さくなっても、動きません。少し後ろにひっぱってやれば、数メートルは進むと思います。

 うわっ。ベタだな。ベタすぎて思わず笑ってしまった。そして勢いでわらしべに応じてしまうところだった。危ねぇ、危ねぇ。

 ベタなボケには、ベタなツッコミを。

 欧米か。

 引き続き、わらしべBMWの応募を受け付けます。ご応募はこちら。
 わらしべBMWキャンペーン。

 BMWと引き換えに差し上げるスプーンの詳細はこちら。
 http://www.ichibanya.co.jp/camp/spoon.html
 

 

オリジナルスプーン。
2006/09/20

 
 家に帰るとポストの中に小さな小包が届いていた。

 「オリジナルスプーン プレゼントキャンペーン 当選品のお届けです。」

 送り主は有名カレー専門店。以前、カレーのデリバリーサービスを利用したことがあるのだが、そのサービスの利用者を対象としたキャンペーンをしていたらしく、俺はそのキャンペーンに当選したということらしい。

 小包を開けると、送り状に書かれていたことと違わず、スプーンが一本入っていた。これはまさに、カレーを食べるのにピッタリのスプーンだ。わーい。わーい。微妙にうれしいぞ。

 でも惜しいな。こんな大きなスプーンより、小さなスプーンの方が良かった。我が家は不思議と小さなティースプーンが、少しずつ減っていってしまうのだ。以前、靴下が片っ方だけ忽然と消える話をしたが、何故かティースプーンも消えるのだ。アイスクリームを食べるときに、ティースプーンがないと不便なので、定期的に買い増しているのだが、油断するとすぐになくなってしまう。今も、小さいスプーンがほとんど残っていない。

 小さいスプーンなら良かったのに。つーか、BMWだったら良かったのに。

 いや、実は先日、何かのキャンペーンでBMWをプレゼントするってのに応募したばかりなんです。と言うことは、ちょっと運命の歯車が違っていたら、当選していたのはスプーンではなく、BMWだったかも知れないっつーことでしょ。小さな小包ではなく、巨大な小包で、BMWが送られてきたかも知れないっつーことでしょ。

 惜しいっ。実に惜しい。

 そう言えば、アメリカに現代版わらしべ長者みたいな人がいるらしいじゃないですか。クリップ一つから始まって、次々と物を交換して、最後に家を手に入れてしまったとか。

 あの。このスプーンなんですけど。オリジナルでスタイリッシュでカレーを食べるのに最適なスプーンなんですけど。交換しません?BMWと。わらしべ長者みたいにいろいろな物を交換して、最終的にBMWになるってのが理想的だとは思うんですけど、まぁ、その、面倒くさいので、いきなりBMWでいいです。

 冗談みたいな話ですけど、割とホンキです。

 オリジナルスプーンと、BMWとを交換したいって人は、どしどしご応募ください。
 

 

メッセージ。
2006/08/28

 
 遅ればせながら、夏休みを取って、とあるリゾート地に行ってきた。

 出発前から少し体調が悪かったのだが、前々から予約して楽しみしていた旅行だったので、幾種類かの飲み薬を持って強行した。

 熱と頭痛を頭痛薬で抑えていたのだが、夜になって体調が急変。見る見るうちに体温が上昇して、39.8度もの高熱に。ギャーっ。これほどの高熱は今までの人生経験上、初。自己新記録更新です。高熱で意識は朦朧とするし、体はフラフラするし、歯はガチガチ震えるし、ちょっと命の危険を感じた。

 熱で脳細胞が溶けんじゃねーのか。

 今、寝たら、もう二度と目が覚めないんじゃぇのか。

 まぁ、結果的に熱は下がって、体調も回復しつつあるのですが、ホント怖かった。ホントに怖かったので、病院でちゃんと検査もしましたのでご心配なく。重大な病気ではないということはハッキリしました。

 ただ一つ気になることが。

 このリゾート地で宿泊するのは今回が初めてではない。数年前にも、今回宿泊したホテルのすぐ近くのペンションに宿泊したことがある。その時も、同じような高熱を患って、死ぬ思いをしたのだ。

 匂うじゃないですか、プンプンと。呪いの匂いが。

 この地には何かある。何かが俺にメッセージを送っている。間違いない。俺に二度と来るなと言うメッセージなのか、この地でなすべき事をなせというメッセージなのか、それが定かではないのだが、どっちにしても困る。

 あの、最悪、熱だけはやめて。苦しいから。くすぐったいぐらいなら許すけど、熱はホントに苦しいし怖い。こんな怖い思いをさせるなら、そのメッセージの意味が分かっても、言うことを聞いてやるもんか。バカヤローめ。
 

 

ぶるーとれーん。
2006/08/24

 
 坊ちゃんは電車好きで、毎日保育園の帰りに線路沿いの小路で電車を見物するのが日課だ。さほど多くない種類の電車の中で、一番好きなのは貨物列車。ダブル連結の青い電気機関車が、石油タンク車やコンテナ車を牽引して、重い金属音を立てながらゆっくりと走行する姿は、とても迫力がある。ぶるーとれーん。坊ちゃんは貨物列車のことをそう呼んでいる。

 「ねぇ、とうさん。つぎ、ぶるーとれーん、くるかなぁ。」

 念願のぶるーとれーんの姿を確認すると、坊ちゃんは大喜び。「とうさん、ぶるーとれーんきたよ、ほら。やったー。」そして、伸び上がってぶるーとれーんに向かって小さな手を懸命に振る。

 以前、手を振ったら、「ぷう」と汽笛を鳴らしてくれたことがあるようで、それ以来、ぶるーとれーんが来るたびに一生懸命、力いっぱい手を振る。しかし、ぶるーとれーんは、シュンシュンと金属音だけを響かせて通り過ぎていく。通り過ぎた後の坊ちゃんの落胆ぶりときたら。

 「ぷう、っていわなかったね。しゃしょうさん、みえなかったのかなぁ。」

 ガックリと肩を落とし、今にも泣きそうに目を潤ませている。

 JR貨物の乗務員さんにお願いです。線路沿いで、目をキラキラ輝かせながら列車を見つめている子供がいたら、ほんの少しで良いですから、「ぷう」と汽笛を鳴らしてください。貨物列車は、子供たちの夢と憧れも載せて走っているのです。
 

 

線香。
2006/08/17

 
 盆に、家族三人で墓参りをした。

 信心深いとか、霊を信じるとか、そう言う生臭い感覚は持ち合わせていないのだが、先祖に対する感謝の気持ちは忘れるべきではないと言う俺なりの考えがあって、いつも墓には参るようにしている。今こうして生きていられることは、先祖達が懸命に生きて、命のリレーを途切れることなく繋げてくれたおかげに他ならない。墓石の前で手を合わせて、先祖に対する思いを馳せ、同時に今の自分たちの命を見つめなおす。墓参りは、そんな尊い時間だ。

 真夏の日差しの中に蝉の音だけが響き、静かな時間がしばし流れる。そして静かに目を開けると。

 うわ、燃えてる。

 さっきまで厳かに煙を立ち上らせていた線香が、メラメラと赤い炎を立てながら燃えている。慌てて吹き消そうとしたが、息を吹きかけると、ゴオッといってますます炎の勢いが増す。

 普通、線香はメラメラとは燃えないんじゃないのか、おい。

 少なくとも、息を吹きかけたら消えなさい。おい、コラ。消えなさいってば。

 と、あっ。

 燃え移った。

 供えてある花に燃え移ってしまった。二、三日前に、うちのお袋か誰かが供えた花が、夏の炎天下でドライフラワー状態になっていて、見る間に炎に包まれた。もう、めっちゃ燃えてる。炎が墓石を包み込まんばかりの勢いだ。

 慌てて手桶の水をかけてなんとか火を消し止めた。ふう、ヤバかった。少し墓石がこげたけど、まぁ、これは、味ってことで。わびさびってことで。
 ゴメンね、ご先祖様。

 やっぱりダメね、100円の線香は。
 実はこの線香、クワガタムシのエサを買いに行った100円ショップで見つけたんで、ついでに買ったやつなんですよ。いや、今まで線香なんて手向けた事はないんですけどね。いつもは手ぶらで行って、手を合わせるだけ。たまたま見つけて、やっぱ、墓行くなら線香は欠かせないアイテムでしょ、つって、ちょっと盛り上がっちゃって。いやぁ、これで俺も線香デビューっすよ、俺みたいな線香初心者は100円の線香で充分っすよ、みたいな軽いノリで。

 こんな風に、メラメラに燃えるなんて。まったく持って予想外でした。危うく、墓場全部を焼くところでした。

 この罰当たりが。
 

 

ハピバスデ。
2006/08/16

 
 坊ちゃん、3歳の誕生日を迎えることが出来ました。

 わずか3年前の出来事だから、生まれたばかりの壊れそうな小さな小さな赤ちゃんを恐る恐る抱いた記憶は、まだ鮮明に脳裏に残っている。あのときの赤ちゃんが、こんなにもたくましく立派な子供に育ったことが、不思議な感じがする。そして、とてもうれしい。

 うちの坊ちゃんはとても食いしん坊で、食欲がすごい。油断するとデブになってしまうので、食べ物の制限をしている。だから好きな食べ物は坊ちゃんにとって、とっても大切なものなのである。

 坊ちゃんが大好きなぶどうパンを、ちびりちびりと食べている姿がとても可愛いので、近くでジッと見ていると、「もう、見ないで。あっち、いけっ。ぱーんち。」と言って怒る。それでも坊ちゃんの近くで、「いいな、おいしそうだな。父さんも食べたいな。」と言うと、坊ちゃん、何と、食べているパンをちぎって俺に食べさせてくれる。

 やさしいっ。そして、キャワイイ。

 あー、もう幸せ。世界が平和でありますように。
 

 

mp3。
2006/08/07

 
 すっかりご無沙汰してしまって。いやぁ、暑いね。

 書くことが何もなかったかというと、そう言うわけでもなく、坊ちゃんはますます可愛さ全開で、俺は俺で、そこそこ充実した日々を送っている。書くことは沢山ありすぎるので、まぁ、また、ボチボチと書こうかと思っているのでご期待ください。

 このダイアリーにあまり登場しないヨメが、誕生日を迎え、そのプレゼントにmp3ウォークマンを買ってやった。いゃ、買わせていただいた。

 我が家は、俺も含めてエレクトロニクスにめっぽう弱く、DVDプレーヤーはおろか、ビデオデッキも持っていない。家電製品だって使いこなせるようになる前に寿命が来たり、とにかくアナログな家庭なのだ。パソコンを使ってインターネットを使えていることが、既に奇跡である。

 そんな俺たちがmp3プレーヤーなどというハイテクを使いこなせる自信はなく、いつも電気屋で眺めては素通りするだけだった。まず、言葉の意味が分からん。mp3とか、WMAとか、MPEGとか、ビットレートとか、ああっ、もうっ、分からん。俺は音楽が聞きたいだけなんだよ。そう言う意味の分からんことをグダグタ言うな、ボケっ。CDから音楽を転送するのに、そのわけの分からない単語を解読して、機械を操作しなければならないことが容易に想像でき、今日まで購入を躊躇していたのだ。

 ところが購入して使ってみたら、あら、簡単じゃないの。あら、便利じゃないの。CD20枚もの音楽データを収納でき、コンパクトに持ち運べる。ヘッドホンで聞くだけでなく、リビングのステレオや車のオーディオに接続したり、いつでも何処でも好きな音楽と一緒。ヨメにプレゼントしたのに、俺のほうがすっかり夢中で遊んでいる。

 今まで何気なく繰り返していた生活シーンも音楽があるだけで、ドラマチックなシーンに変わる。エンニオ・モリコーネのニューシネマパラダイスを聴きながらキッチンに立つと、愛する家族と一緒に、何事もなく暮らせる幸せをしみじみと感じ、思わず涙がこぼれそうになる。ジャニス・ジョップリンを聴きながら歯磨きをすると、ロック魂が歯ブラシに宿る。ジョージ・ウィンストンの美しいピアノの調べを聴きながらトイレに入ると、澄んだ清涼感が全身を包み、体の隅々まで清らかになったような気がする。迸るおしっこは、もはやおしっこではない。これは山の小川を流れる清流だ。

 おっと、危ない。思わず、その清流に腕をひたしてしまうだった。

 清流のようだけど、やっぱりそれはおしっこなんで。
 

 

グルグル。
2006/07/15

 
 最近、坊ちゃんが俺と遊んでくれない。
 
 一日一回ぐらいは、坊ちゃんをギューとして、ムギュムギュとして、ぽっぺたをハグハグしないと、気がすまないのだが、最近、坊ちゃんがそれを嫌がる。

 抱っこしてあげよっか。
 ヤダ。

 たかいたかい、してあげよっか。
 ヤダ。

 じゃあ、ギューしていい?
 ヤダ。

 チクショー。悔しいっ。

 しかしついに、色々試行錯誤して、坊ちゃんが遊んでくれる方法を見つけた。グルグルしてあげよっか。俺がそう言うと、ウン、グルグルしてと言って、飛びついてくる。俺は、坊ちゃんを胸元にしっかりと抱き上げて、その場でグルグルと回る。周りの景色が、すごい勢いで回転しているように見え、坊ちゃんは、スゴイスゴイ、キャッ、キャッと言って大喜び。

 グルグルを終了すると、当然だが、目が回ってしまう。坊ちゃんと二人で、グルグルと動いているように感じる床の上を、ヨタヨタとのた打ち回る。

 オェー。気持ち悪い。オェー。

 俺は完全に乗り物酔い状態になってしまって、気持ち悪くなってしまう。ところが、坊ちゃんは、全然平気。目が回るのが治まったら、また、グルグルして、と言ってくる。キャワイイ坊ちゃんにせがまれたら、拒めない。

 グルグルっ。

 オ、オェー。メッチャ気持ち悪い。

 今日も朝から散々グルグルしてしまって、気持ち悪いのが取れなくなってしまった。体調悪いっす、俺。吐きそうです。
 オェー。
 

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