三輪車。
2006/04/11

 
 三輪車を買った。

 坊ちゃんに三輪車を買ってやるヨ、とタニモト君が言っていたのを当てにして、ずいぶん長い間、三輪車を買わずにじっと待っていたのだが、待ちきれずに買っちゃった。タニモト君が、もうすでに三輪車を買ってしまっていたなら、それはタニモト君が使ってください。三輪車に乗って、忘れてしまった少年の心を取り戻してください。

 坊ちゃん、喜んで三輪車に乗っているが、まだ上手にこげない。ちょっと油断すると、バックしてしまう。前進より後進の方が得意だったりする。まぁ、すぐに上手に乗れるようになるだろうな。そうしたら、色々どこかに遊びに行こうっと。
 

 

ウォッチポケット。
2006/04/10

 
 コインポケットって言うんだそうです。あの、ジーンズのちっこいポケット。つまりコインを入れておく場所なんだそうです。ともさんが、わざわざ調べて教えてくれました。ありがとう。

 分からなかったことが分かった、と言ううれしさもありますが、自分が投げかけた言葉に、誰かが反応してくれたことがうれしい。俺の言葉は、何処かの誰かのところに、ちゃんと届いているんだ。

 さて、コインポケット。もともとは、ウォッチポケットと呼ばれ、懐中時計を入れていたそうです。時代の移り変わりと共に、懐中時計は姿を消し、納まるべき主を失ったそのポケットもいつしか役割と呼び方が変わってしまった。

 あんな小さなポケットにも、長い歴史と文化の移り変わりが記されているわけですね。

 時計を入れるべきと分かったので、ピッタリと入る時計でも探そうかと思っています。

 そして、時計だけでなく、いつでもポケットの中には夢を詰め込んでいる、そんな素敵な大人になりたいと思っています。
 

 

ポケット
2006/04/09

 
 インターネットで活躍している俺なのだから、インターネットで調べればいいと思うのだけれど、なんだか億劫で調べていないことが幾つかある。誰か知っていたら教えてください。

 ジーパンの右側のポケットの中に、もう一つ、ちっこいポケットありますよね。これ、何?ジーンズはもともと作業服なのだから、このちっこいポケットにも、多分、もともとは機能的な役割があったと思う。一体、何を入れるためのものなんだろうな。俺の予想では、ジッポーライターなんじゃないかと思うんだけど。

 もともとの役割はともかく、多くの人はあのちっこいポケットは、自分流の使い方をしているはずだ。俺の場合は、電車の切符とか、ギターを弾く時に使うピックとかを入れてます。あと、秘密の鍵とか。って、ゴメン。秘密の鍵なんて言って、もったいぶりましたが、ホントは自転車の鍵です。あと、手のやり場に困った時、ポケットに手を突っ込む代わりに、このちっこいポケットに右手の親指だけを入れてます。

 まぁ、何を入れるにしても、結構便利で重宝しているのだが、でも何かしっくり来ない。目的を持って作られたものなら、どうせならその本来の目的どおりに使いたい。本来入れるべきものをピシッと入れたい。

 まぁ、自分で調べればすぐに分かると思うんだけど。こんなに長々と文章書いている間に、調べたらいいと思うんだけど。何と言うか、その、誰かに甘えたい気分なんだよ、俺。

 今日は俺、甘えん坊、ニャゴ。

 お願い。誰か調べて、ニャゴ。
 

 

改名。
2006/04/06

 
 さり気に、サイトの名前を「いとうけんじのテキストワード」から、「テキストワールド」に変更しました。実はサイトの名前を変更するのはこれで二度目。一度目は誰も気づいてくれなかったなぁ。と言うか、今回も誰にも気付かれてないのですが。

 最初は「いとうけんじの、てきすとわーるど」だったのです。

 へぇ。

 間に句読点が入っているのと全部ひらがなだった。で、次に句読点がなくなって、カタカナ混じりになって、今度は、「いとうけんじの」を取っちゃった。

 「いとうけんじの、てきすとわーるど」
 「いとうけんじのテキストワールド」
 「テキストワールド」

 この調子でどんどん短くしていっても、誰にも気付かれなかったら、ちょっと寂しいと思って、我慢できずに発表してしまいました。サイトの名前が、「ド」だけになっても、ぜんぜん普通に、「ドの更新楽しみにしてます。」って、言われちゃったりしたら、ちょっと悲しい。

 しかし、さりげなくやったことを、誰かに気付いて欲しいっていう、その魂胆がやらしい。もう、人としての器が小さい。ちびっこマンだ、俺。

 サイトの名前は変更しましたが、メルマガのタイトルは変更できないので、こちらは
 「いとうけんじの、テキストワールド」
 のままです。あれ?このタイトルもまた上の三つとは違うな。と言うことはタイトル変更はこれで三度目?えっ?なんだかもう、よく分かんなくなっちゃったな。

 もう、いい加減だな、俺。
 

 

蝶々。
2006/04/01

 
 いつの間にか四月になってしまった。
 もう、春なんだ。命の息吹がいっせいに噴出す春。光あふれ、大気が瑞々しく潤う春。

 ただ、それが遠い未来に起こる出来事のように感じられるほど、今朝は風が冷たい。コートをしっかりと閉めて、ポケットに手を突っ込み、少し前かがみで歩いていると、視界の中に黄色いものがふわりと舞い込んできた。

 蝶々だ。

 蝶は僕の背丈ぐらいの高さと地面の間をふわふわと気まぐれに飛んだ後、何かを思い出したように高く飛び上がり、古い民家の茶色い瓦屋根を越えてどこかへ行ってしまった。

 蝶を追って見上げた視線は、蝶を見失って行き場をなくし、僕は傍らの木々の枝に目を移した。河川の堤防沿いに植えられた桜の枝たちは、ピンク色に色づいて、つぼみは今にもパチンとはじけそうに膨らんでいる。

 やっぱり、春が来ているんだ。
 僕は肺の奥まで空気をすうっと吸い込んだ。冷たいけれど、この空気は紛れもなく春のものだ。ピンク色のくすぐったい春の空気。あと二、三日もしたら、ふわふわの小さな花びらをパチンと開いて、一斉に桜が咲くだろう。そして真新しい黄色い帽子をかぶったピカピカの小学生が、ガタゴトとピカピカのランドセルを揺らし、キラキラとした歓声をあげながら街を蝶々のように飛び回るはずだ。

 でも今朝はやっぱりちょっと寒いな。街行く人たちは、ついさっき僕がしていたように、背中を丸めて歩き、春が来ていることにまるで気がついていない。

 春ですよ。ほら、春ですってば。
 

 

検索。
2006/03/27

 
 アクセスログを分析していたら、「テトラポッチョ」と検索をして、ここにたどり着いた人発見。誰じゃ、お前は。

 テトラポッチョという単語は、エンドー君が命がけで放った渾身のギャグなのだが、もちろん一般的な言葉ではない。検索をかけると、テキストワールドのみがヒットする。つまり、テトラポッチョと言う言葉を知っているのは、エンドー君と仲間たち、そしてコアなテキストワールドの読者だけなのだ。読者の可能性は低いから、検索をかけたのは、エンドー君と仲間たちのうちの誰かということだ。

 誰じゃ。ミムラっち?

 しかし、何だな。エンドーの結婚が決まってから、何かとエンドーのことばかり話題にしてしまっているな。もう、俺の思考の中に入ってくるな。ぶっ飛ばすぞ。
 

 

なごり雪。
2006/03/14

 
 花のつぼみも膨らみ、そよぐ風に春の気配を感じる。春はもうすぐそこまで来ている。過ぎ行く季節を惜しむように、三月の空に、なごり雪が舞った。

 〜汽車を待つ君の横で僕は、時計を気にしてる〜

 ふと口をついで出てきたメロディーと共に、遠い日の記憶がよみがえった。
 高校を卒業した春、この歌のように俺も駅のホームで恋人を見送った。繋いだ手を離すことができず、何本も列車をやり過ごした。その時、彼女の手のぬくもりを感じながら交わした切ない約束は、結局果たせなかった。

 あと、それとは全然関係ないのだが、俺は長い間、お尻だと思っていたんだ。

 なごり雪も降る時お尻。

 ああ、春が待ち遠しいなぁ。
 

 

ゲレンデ。
2006/03/10

 
 先日、家族でスノーボードに行ってきたぞ。坊ちゃんはゲレンデデビューだ。

 ゆち?これ、ゆち?

 一面の銀世界を前に、坊ちゃんは大興奮。早速、買ったばかりの真っ赤なソリを持ってちびっ子ゲレンデへ。ヨチヨチ登って、ソリでひゃーと滑って、ヨチヨチ登って。

 ズル。

 坊ちゃんが足を滑らせて転んだ。さほどひどい転び方をしていなかったのだが、顔面を強打し、口から、鼻から大量の出血。ゲレンデを真っ赤に染めて、泣き叫ぶ坊ちゃん。レスキューのお世話になりました。

 血が止まって、一息ついたところで、「もう帰る。」

 結局、30程度の滞在時間だった。まぁデビュー戦だからな、こんなものかな。

 今度はリフトに乗りたい。リフトで上に上がって、そこからソリで滑り降りたい。また行こうね、ソリ遊び。

 やーだもん。もう、ころぶから、いかないもん。やーだもん、もーん。
 

 

じいちゃん。
2006/03/05

 
 じいちゃんがボケた。

 俺の大好きなじいちゃんが、ついにボケてしまった。家の中にウンチやションベンを撒き散らしたり、突然失踪したり、とにかく大変なことになっている。

 巷でよく聞くボケ老人特有の問題行動を、多分に漏れず繰り広げているようだ。しかし、自分で面倒を見ていないし、その後始末に追われていないせいもあると思うのだが、不思議と嫌悪感を感じない。

 今まで頑張って家族を支えてくれたもんな。
 長い間、本当に頑張ったもんね。
 ボケてもいいよ。好きなだけウンチを撒き散らしていいよ。

 俺は小さい頃、共働きの両親が不在の間、ずっとじいちゃんに面倒を見てもらっていた。じいちゃんとばあちゃんの間には、男児が生まれず、俺が始めて抱く男のベイビーだったせいもあって、じいちゃんは本当に俺のことをかわいがってくれた。幼少の頃の記憶は、じいちゃんと一緒にいる場面ばかりだ。
 
 俺は食べ物にほとんど好き嫌いがない。これは、じいちゃんが根気よく、離乳食の頃から、様々な野菜を食べさせてくれたからだと聞かされている。

 猫かわいがりするのではなく、やさしく、厳しく、人としてどうあるべきかをきちんと指し示してくれた。俺は人間の基礎をじいちゃんに教えてもらったのだ。

 ボケて随分と小さくなってしまったじいちゃん。ボケてしまっても、俺のことはまだ覚えてくれているようで、やさしく話し相手になってくれる。そして、俺は、じいちゃんに言わなければならない言葉を、ずっと胸にしまって口に出せずにいる。

 ありがとう。

 日に日に目の光を失っていくじいちゃんに、今のうちにありがとうと言いたいのだが、この言葉を口にしてしまうと、もうお別れしてしまうようで、口にできない。

 ありがとう、じいちゃん。俺は、じいちゃんのおかげで、こんなに、こんなに大きくなりました。
 

 

おすそ分け。
2006/03/04

 
 坊ちゃん、ものすごく食いしん坊なんですわ。食べるの大好き。夕食は大人と同じ量を食べるし、ほっといたら大人より食べる。保育園の日誌には、毎日「おかず2回おかわりしました。」とか、「ごはんとスープをおかわりしました。」とか、普通の園児の数倍も食べている様子が書かれている。

 偏食や小食で、子供が食べないという悩みが多い中で、坊ちゃんの食べっぷりは幸せなことなのかもしれない。おかげさまで、今のところ、コロコロとはしているが、肥満という感じではなく、食べ過ぎによる弊害もないので安心している。

 そんな食べるのが大好きな坊ちゃん。大好きな食べ物も沢山あるが、とりわけソーセージが大好き。ソーセージ入のコンソメスープを作ると大喜び。まず、ソーセージを全部食べ尽くしてから、他のものを食べ始める。ソーセージをがっついている坊ちゃんに、横から「ちょうだい。」と言って口をあけると、最初は嫌がるのだが、「はい、どうぞ。」と言って食べさせてくれる。

 や、やさしいっ。

 食べるのが大好きな坊ちゃんが、大好きなソーセージを、俺にくれるんですよ。本当は自分で全部食べたいに違いないのに、俺にくれるんですよ。どうよ。もー、やさしすぎる。かわいすぎ。

 トッタン、ありがとうは?おかさなありがとうって言って。

 言います。言います。ありがとう、坊ちゃん。大好きなソーセージくれてありがとう。父さんは幸せだ。
 

 

猫ヒゲ。
2006/03/02

 
 朝食をモグモグと食べる坊ちゃんのカワイイほっぺたを横から眺めていたら、そのほっぺに猫ヒゲを描きたくなった。思い立ったらすぐ行動。ネームペンを取り出して、坊ちゃんのほっぺたにピッピッピッとヒゲを描く。

 わー。めっちゃカワイイ。

 にゃご。

 よし、今日はこのまま保育園に行って、このカワイイ姿をお友達や先生に見てもらおう。これはみんなに可愛がられるぞ。保育園で猫ヒゲがブームになったりして。よし、保育園行くぞ。ウキウキしながら坊ちゃんと二人で出かけようとしているところを、ヨメに見つかった。

 ほら、おヒゲ。可愛いでしょ。

 ヨメも喜んでくれると思いきや、何故か激怒。そんな顔でお出かけしないでよ。コテンパンに怒られた。チクショー。でも、取ろうと思っても取れないのよね、油性マジックだから。

 あまりにヨメが怒るので、ヨメのクレンジングでゴシゴシしたら、かなり薄くなった。完全に取れそうな雰囲気だったが、ささやかな抵抗で、うっすら残しておいた。だって、ホントにカワイイんだもん。

 今度はヨメに見つからないようにしなければ。
 

 

二次会。
2006/03/01

 
 エンドー君、結婚式の披露宴は、大規模の会費制の披露パーティーをするのだそうだ。
 ふーん。

 そんなエンドー君から次のようなメールが来た。

 披露パーティーには来られないけど、二次会やるなら来られるかもしれないって奴がいるんだけど、二次会って、現時点で何人参加するか把握しきれてないから居酒屋の予約もできんし、「○時に始めるで来てや」って連絡も下手にできんし。二次会の幹事を引き受けてくれる方を探そうと思っております。誰か居ないかね?

 あー、イライラするな。
 ものの考え方のプロセスが根本的に間違っているだろ。もう、いちいち何が間違っているか、言いませんけどね。あと、遠まわしに俺に幹事をやれと言っているようにも読み取れるが、俺はやらん。つーか、ややこしいから、お前は二次会をするな。

 ぶっ飛ばすぞ。
 

 

結婚。
2006/02/28

 
 エンドーが結婚するらしい。つーか、もう入籍して事実上結婚してしまったとか、しないとか。

 テトラポッチョの、あのエンドー君が。ジミーの結婚式の帰り道、終電なのに乗る電車間違えた、あのエンドー君が。そうか、そうか、結婚か。そうか、そうか。

 何だと、コノヤロー。
 何でオメェが結婚できるんだよ。

 とってもめでたいことのなのに、ついつい、いつもの癖で、エンドーをいじりたくなってしまう。愛すべきいじられキャラのエンドー君。まぁ、これも背負っている星の定めだ。

 おめでとうエンドー君。いい人に巡り会えてよかったね。君は基本的にいい奴だからな、ダメ人間だけど。でもダメ人間のくせにカッコつけのキザヤローなんだよな。どうせまた、歯の浮くような台詞で口説いたに違いないんだ。あー、何かムカつく。

 ぶっ飛ばすぞ。
 

 

喜び。
2006/02/27

 
 坊ちゃん、車の窓についていた水滴が、走行時の風圧にプルプルと震えている様子を見て一言。

 雨が喜んでるよ。

 何と詩的な表現だろう。
 そうか、喜びとは、体を震わせて感じるものなのだ。長い間生きてきて、こんな素晴らしいことに気付きもしなかった。そう、これは真理だ。僅か二歳の子供に真理を諭されるとは思いもよらなかった。

 私の心も、喜びに震えた。
 

 

気合。
2006/02/14

 
 連日寒い日が続いている。最近、ちょっと体を冷やすと、その日の夕方ぐらいから体調が崩れて、あっと言う間に風邪をひいてしまうようになってしまった。

 どうしちまったんだ俺。いつからこんなに軟弱な体になったのだ。

 気合の入れ方が足りないのか。ヘラヘラといい加減に生きているので、ヘラヘラの体になってしまったか。まぁ、そういうことなんだろう。ギンギンに気合入れて、ビシッとしていれば風邪なんてひかないはずだ。今日からコートなんか着るか、バカヤロー。気合だ、オラー。

 と言うわけで、早速今朝からコートを着ることをやめた。スーツにマフラーをカッコよくアレンジして、スタイリッシュに颯爽と歩く。気合を入れていれば、この寒さもちょうど良い刺激になり、気分も引き締まる。目も冷めるし、頭もシャキッとするし、いい感じだ。

 ウス。

 そして、気合入れるときの掛け声はこれだ。ウス。

 ウス。寒さに負けないど。ウス。

 ウス。

 一日中体中に力を入れて、気合充分で過ごしていたら、なんだか今日は夕方になっても、体調が崩れない。おお、俺ってスゲー。気合ってスゲー。ウスってスゲー、ウス。

 と、思っていたのだが。今日は久しぶりに気温が高い一日だったと天気予報が言っている。車の外気温度計も夜になっても春先のような気温を示している。うーん。これでは単に暖かかったから、体調を崩さなかったんだと思われてしまうではないか。これでは気合の効果が、証明できないではないか、チクショー。

 ポカポカ陽気に負けてたまるか。ウス。

 ポカポカ陽気より、俺の気合のほうが強いのだ。ウス。

 明日は、マフラーもしない。場合によっては上着も脱ぐし、ネクタイも外す。クールビズだコノヤロー。気合で勝つ。気合でポカポカ陽気を吹き飛ばすど、ウス。
 

 

てぶくろ。
2006/02/06

 
 トッタン、てて、いたい。

 坊ちゃんが、手が痛いといって手を差し出してくるので見てみると、小さな手が寒風に冷えて真っ赤になっている。かわいそうに、父さんが温めてあげる。坊ちゃんの手を俺の手で包んでやった。

 あったかーい。

 よし、手袋を買ってやろう。毛糸の小さな手袋を買って、坊ちゃんの小さな手にはめてやった。水色のフワフワのかわいい手袋だ。手の甲の部分が音が出るようになっていて、押すとピコピコと鳴る。坊ちゃん、この手袋が気に入ったようで、手をパンパンと叩いたり、ほっぺたを触ったり、眺めたりしている。

 手袋をはめた坊ちゃんを連れて買い物に行った。手袋をしていることがよほどうれしかったのか、全然見知らぬ道行く人に、手袋をはめた手を差し出して、見せびらかしている。

 ほら、てぶくろ。

 見知らぬおばさんが足を止めて、「まぁ、カワイイ。てぶくろよかったね。」と声をかけてくれた。

 風はまだまだ寒さを増しているが、そこに暖かい光が差し込んだように思えた。
 

 

ミネラルウォーター。
2006/02/05

 
 坊ちゃん、食事の時にはお茶を飲む。食事をバクバク食べて、お茶をゴクリ。バクバク、ゴクリ。手が汚れたら、エプロンで拭き拭きして、またバクバク、ゴクリ。

 ところが、今日はお茶を作り忘れて、食事の途中でお茶が足りなくってしまった。一定のリズムを伴って食事をしている坊ちゃん、お茶がないと調子が狂うらしく、お茶をせがんでくる。今から沸かすと時間もかかるし、熱くて火傷しちゃうだろう。仕方ないので、ミネラルウォーターをコップに注いでやった。

 ミネラルウォーターをゴクリと一口飲んで、ビックリして目をまん丸にして、一言。

 おーしいっ。これ、なあに?

 え、マジっすか、タダの水ですけど。

 とうにゅう?

 水。

 もっとちょうだい、とうにゅう。

 坊ちゃん、ミネラルウォーターが豆乳と同じぐらい味わい深い飲み物だと感じるらしい。うーん、グルメだなぁ。ひょっとして、料理の分野でも才能があるのか。きゃー、すげー。

 親バカは、水を美味いと言っただけでも、子供が天才だと思うものです。
 

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