万華鏡。
2005/05/28

 
 合わせ鏡。

 二つの鏡を平行に向かい合わせると、そこには無限の鏡の世界が出現する。ごく単純な原理なのだが、とても神秘的に見える。ずーっと続く鏡の奥が、別の世界への扉のような気がする。

 でも、鏡を完全に平行にするのって難しいのだな。ほんのちょっと、角度がずれるだけで、鏡の道は曲がってしまう。それに、100%すべての光を、鏡が反射するわけではないので、我々が作り出せる合わせ鏡の世界は、深度が浅いものだ。

 高度な技術で磨き上げられた精密な鏡を、コンピューターで制御し、強い光を中に入れて、物凄く深い、ど迫力の合わせ鏡の世界を作ってみたいな。どこかの研究所とか、大学の研究室とか、試みてくれないかな。まぁ、無理だろうな。何の利益も新発見も生まないだろうし、それにすぐに飽きそうだし。

 「合わせ鏡によって構成される光透過空間の、理論上の透過深度が100メートルを越すと、すごい事が起こります。」

 「え、マジ?。時空が歪んだり、タイムスリップとかしてもおかしくなさそうだもんね。」

 「そう言うことは起こりません。」

 「じゃ、何が起こるのよ。」

 「中からバニーガールが出てきます。」

 なんて事だったら、世界中の科学者が、我先に競って研究するのだろうけど。まったく、このエロ科学者め。

 ところで合わせ鏡と言えば、我々に馴染みのある玩具である万華鏡も合わせ鏡である。小さな筒の中に、三角形に合わせられた鏡の中に、カラフルなビーズやセロファンの切れ端などを映しこ込む。すると、そんなチャチな材料からは想像もできないほど美しくて幻想的な空間が目の前に繰り広げられる。

 少し動かすだけで、目に映る景色は次々と変わっていく。そして、一度崩れてしまったらもう二度と同じ模様は作られない。刹那の幻想美である。子供の頃、そんな美しさに魅了され、時の経つのを忘れて、夢中で覗いたものだ。

 その万華鏡の巨大バージョンが、愛地球博に出展されている。高さ47メートルもの巨大万華鏡だそうで。そんな巨大な万華鏡ってどうなのよ。ま、多分キレイなんだろうけど。作り出される模様も、すっごいでっかいんだろうな。目視できる仮想空間の面積は、100平方メートルぐらいにはなるんじゃないのか。

 はっ。

 そう言うことか。

 結局、エロか。バニーガールを召喚しようって魂胆か。

 このエロ万博め。

 □ 追記 □
 愛地球博の万華鏡に映し出されるのは、直径40メートルの球体の模様だそうです。残念です。これではバニーガールは出てきません。
 

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