ズボン。
2005/02/18

 
 ズボンは、履くときにズボッと音がするからズボン。

 いつの間にオレの脳内に入り込んだ豆知識なのか分からないのだが、ズボンの語源をこのように理解していた。

 なるほど、なるほど。外国語っぽいけど、思いっきり日本語な訳ね。腕時計のツマミの部分をリューズって言うけど、あれも竜頭という日本語だからな。外来語由来の言葉だと思っている言葉の中には、案外、生粋の日本語も沢山あるのかもしれないなぁ。日本語は奥深くて面白いなぁ。

 って、思っていたのだが。

 辞書で調べてみると、全然違うことが書かれている。ズボンの語源は、フランス語のペチコートを意味するjuponであるとする説が最も有力との事。
 ジュポーン。
 ジュポン。
 ズポン。
 ズボン。

 うーん、間違いない。これだ。今更、オレが太鼓判を押したところで、何の効力も影響もないのだが、間違いない。ズボンの語源はフランス語のジュポーンだ。いやぁ、勉強になった。

 と言うことは、ズボッと音が出るから説はガセネタだったのか。オレの思いっきりの勘違いだったと言うことか。うーむ、いつの間にこんなガセネタ掴まされたんだろ。何処で得た知識なのか、全く思い出せない。ったく、危うく大恥をかくところだったぜ。自信満々でズボンの語源についての知識をひけらかすところだった。

 わー、イトウさんて物知りー。
 知的でクールでステキー。
 ちょっと頭に触らせてー。

 って、こんな風にチヤホヤされたいと言う、浅はかな虚栄心を満たすために、危うくガセネタを使うところだった。

 つーか、いつの間にこんなやらしい下心の持ち主になったんだオレは。尊敬されたいとか、頭が良い人に思われたいとか、もう、やらしい。ったく。こんにゃろめ、オレ。

 えーっと。

 んーっと。

 こんにゃろめとか言いながら、やらしい自分を戒めることの出来る、大人っぽい自分を演じていますが、実は、これもオレの虚栄だったりします。

 えーっと、どう言うことかというと、えーっと、ホントのこと言うと、

 このガセネタ、もう使っちゃいました。てへ。

 もう、自信満々に得意気に喋っちゃいました。
 ガセとも知らず、ひけらかしちゃいました。

 ひーん。

 オレ、話が上手いって言うか、説得力あるって言うか、結構プレゼンとか、ディベートとか強いほうなんです。オレからズボンの語源を聞いた人は、多分信じちゃってるんですよ。で、今頃家で奥さんとか子供とかに話しているはずなんですよ。ガセとも知らずに、自信満々で喋って、「父さんスゴーイ。」とか家族に言わせてるんですよ、きっと。

 もう、馬鹿だなぁ。
 スボッって音がするからズボンって、そんな訳ないじゃん。嘘を教えたのはオレなんだけど、信じるなよ。もう、ホント馬鹿だなぁ。

※追 記※

 もっとよく調べてみたら、ズボッと音がするからズボン説ってのも、やっぱりあるんですね。最初に言い出したのは大久保誠知っていう幕臣だとか。うおっマジかよ。実名を出されると何かホントっぽい。

 うーむ。どっちがホントなんだろ。ってか、もうどっちでもいいや。そんなこと。

 もうズボンって言う言葉がほとんど死語だし。
 

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