グロテスク。
2004/10/05

 
 オレは子供の頃から、アサリやハマグリなどの貝類が好物だった。夕食にこれらの貝類が並んだ時には、大喜び。ラッコのように貝をむさぼったものだ。

 それがある日、ふと気付いてしまった。

 貝のルックスって、ものすごくグロテスクだなぁ。

 そしてオレは豊かな想像力で、口の中でグロテスクな貝が噛み潰される図を想像してしまった。うわー。

 その日以来、オレは貝が食べられなくなってしまった。
 あんなグロいもの、誰が食うか。ラッコはいいよな。グロいとかキモいとか、そういう価値観を持ってないから、そりゃ、生の貝でも食えるよ。オレはラッコじゃないし、無理。とか言って。

 べローンとだらしなく飛び出した部分や、緑色っぽい内容物が入っている部分とか、気持ち悪い部分を上げだしたらきりがない。ホタテ貝なんて、オレンジ色の部分とかあるんすよ。何だそれは。カキのビラビラとか、サザエのあのグルグルの部分なんて、もう、コラー。
 
 グロい食べ物は、貝以外にも沢山ある。
 オレはカニとかも、結構苦手で困る。毛ガニとか、丸ごとボイルしてドーンと出された日には泣けてくる。はっきり言って、昆虫よりグロテスク。タランチュラの出来損ない。で、あのでかさでしょ。顔の部分とか、もう、ホラー映画ですよ。で、お腹の部分を引っ剥がして、中のものを食う。メリメリって剥がして出てきた内容物は、エイリアンやプレデターの世界。カニ味噌?そのヘドロ色のドロドロの液体は、一体何だ。

 ふふふ。
 どうっすか、気持ち悪くなってきたでしょ。
 貝やカニ、嫌いになってきたでしょ。

 しかしオレは、実は、貝嫌いやカニ嫌いはとっくに克服していて、今では大好物です。だって、食ったらやっぱり美味いから。
 どうだ、参ったか、わはははは。

 この文章を読んで、まんまと貝やカニが嫌いになった人、ホントにゴメンね。早く立ち直ってね。気持ち悪い文章で貝やカニを嫌いにさせて、どうするつもりだっ、って怒られそうだが、別に深い意味はない。

 まぁ、あえて言わせてもらえば、人生には、こんな風に他人の足を引っ張る奴がいるということだ。こんな気持ち悪い文章に負けず、貝やカニをモリモリ食べられる精神力が、社会の荒波を渡っていくのに必要なのである。

 もし、この文章がきっかけで、貝やカニが食べられなくなったら、それはあなたの精神修行がまだまだ足りないということだ。

 オレのせいじゃない。
 

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