予定していた事が出来なかったり、待ち合わせに遅刻したり、現状より後退をしなければならなかったり、何かに失敗したり、とにかくマイナスな結果が出てしまった場合の理由が、やむをえない場合がある。
やむをえないとは、どんなに努力しても、マイナスの結果を避けられない理由である。言い換えれば、マイナスの結果が出た場合でも、責任の追及から免れられる免罪符みたいなものである。これさえあれば、許してもらえる。
なるほど、そりゃ、やむをえないな。仕方がないや。
ならば、事前にやむをえない理由と言うものを考えておけば、いざと言うときに使えるのではないだろうか。やむをえない場合でなくても、やむをえない場合にしてしまうのだ。まぁ、簡単に言うと、それは嘘をつくってことなのだが、余計なトラブルを避け、物事を丸く治める方法としての方便だ。
前置きが長くなったが、今回のテキストは、やむをえない理由を考えることにする。
「持病のシャクが出まして。」
やむをえない事情の代表がこれだ。しかし、これは全然説得力がない。どうせ仮病と思われてしまうのがオチだ。って言うか、シャクって何?
あと定番と言えば、「母が危篤でして。」か。いずれにしても感心しない。死とか、病気とか、そういう深刻なネタは極力使わない方がよい。
最も手っ取り早く、誰も傷つけることなく、誰もを納得させる説得力ある事情と言えば、やっぱ、うんこネタかな。
「うんこが漏れそうでしたので。」
「来る途中にうんこを踏んでしまいまして。」
「途中で気づいたんですけど、なんか、服がうんこ臭くて、着替えに戻りまして。」
やはり、さすがだ、うんこネタ。ものすごい説得力だ。そりゃ、やむをえない。仕方がない。
うんこネタ以外ならどうだ。
「恥ずかしい写真をばら撒くって脅されてしまいまして。」
「セクシー女優に、乳首を舐めてあげるって誘惑されまして。」
「ツチノコを見つけてしまいまして。」
「ビール瓶に指を突っ込んだら、抜けなくなってしまいまして。」
いずれも、本当にやむをえない。そういう事情なら仕方がない。
ちなみに、オレぐらいカリスマ性のある男になると、諸君とは、やむをえない事情も違ってくる。
「空の青さが、目に染みてしまって。」
って、どうよオレ。
|