夏真っ盛り。
夏と言えば、ゴキブリ。
ゴキ。
今回のテーマは、ゴキっ。
ゴキブリでギャーギャー大騒ぎするのは、日本人ぐらい。らしい。外国では、別にどうって事ない普通の虫として、誰も気にも止めない。らしい。邪魔な時にはシッシッと、普通に追い払うだけ。必要があれば普通に手で掴む。ブロンドのセクシーグラマーな美人も、シルバーのダンディーなおじ様も、セレブなマダムも、ゴキブリを普通に手で掴む。らしい。
本当かどうかは知りませんが。
ま、冷静に考えてみると、ゴキブリだってタダの虫であって、特殊な事は何もない。つーか、ゴキブリ、噛まないし、刺さないし、何も悪い事をしない。いたって善良な虫である。それに、クワガタやカブトムシやカミキリムシが宝物だった子供時代を過ごしてきたオレたちが、ゴキブリでギャーギャー言う方がおかしい。
「コガネムシは金持ちだ。金蔵建てた、倉建てた。」という誰もが知っている童謡がある。実は、あまり知られていないが、ここで歌われているコガネムシとは、ゴキブリの事である。つまりゴキブリは、食べ物の蓄えがふんだんにある裕福な家でしか見る事が出来ない、富を象徴する生き物だったのだ。
かつては、日本社会もゴキブリと共存していたのである。
現在、日本社会が必要以上にゴキブリに対してヒステリックなアレルギー状態になってしまったのは何故だろうか。
オレは、このゴキブリアレルギーに誰かの作為を感じずにはいられない。何者かが意図的に日本社会に刷り込んだ価値観なのだ。そう、これは陰謀だ。
メディアによって、繰り返し、ゴキブリ怖い、ゴキブリ怖いと刷り込まれ、気付いた時には、日本国民全員、ゴキブリ嫌い。一度怖いと思ってしまうと、そこから脱却するのは難しい。怖いと刷り込まれたものが、素早くササササっと動いたり、予告なく突然ブーンと飛んだりするものだから、余計に怖くなっちゃって、ますますゴキブリ嫌いになってしまう。
日本国民よ、目覚めよ。
ゴキブリは友達だ。
怖くないぞ。
現在、ゴキブリが辿った同じ道を、アリが歩もうとしている。
「あんまり急いでゴッツンコ。アリさんとアリさんがゴッツンコ。」と、童謡に歌われたり、「アリとキリギリス」のように、童話に登場するなど、長い間アリと人間は友好的、平和的に付き合っていた。
それが、手のひらを返してアリの巣コロリですもん。
怖いわ。
ホント、人間って怖いわ。
オレ、そんな身勝手な人間にだけはならないようにしたい。だからオレ、もうゴキブリなんて怖くない。
じゃあ、あのゴキブリなんとかしてよ。
えっ?
ブーン。
ぎゃゃゃゃゃゃっ。
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