電子音。
2004/07/27

 
 電気製品のボタンを押すと鳴る電子音。
 ピッ。ピッ。

 間違いなくきちんとボタンが押され、自分の意思が反映されていることを確認するための機能だ。ピッと音がしないと、正しく作動しているかどうか分からない。

 えっと、マンゴープリンをひとつお願いします。
 「かしこまりました。」

 この、「かしこまりました。」に相当するのが、ピッである。
 注文をしても店員が無言で立ち去ったとしたら、「あれ、ちゃんと聞いてくれたのかな。」と不安になる。別の店員を呼び止め、「さっき、別の人に頼んだんですけど、聞こえてみなかったみたいで。えっと、マンゴープリンお願いできます?」その店員も無言で立ち去る。

 ちょっとぉ。店員の教育がなってないよ、この店。

 マンゴープリン。マンゴープリン。マンゴープリンを持ってきてくれっつーの。

 おい、そこの店員、マンゴープリンだ。とっとと持って来い。

 おい、聞こえてんのか、マンゴー、プ、リ、ン。

 ところが、全てのオーダーが有効だったりする。店員は注文をちゃんと聞いていて、ただ返事をしなかっただけ。十数分後、数え切れないほどのマンゴープリンがテーブルを埋め尽くす。

 こんなに、食えるかバカヤロー。

 「かしこまりました。」と言う応答がなければ、このような事になりかねない。
 電気製品のピッも同じことだ。普段何気なく聞き流しているが、大切な機能である。
 ピッ。

 じっくりと聞いてみると、聞き取りやすく、それでいて耳障りでなく、キレイでカワイイ音だ。メーカーも研究を重ねて音質や音程や音量を設定しているのかもしれない。
 ピッ。ピッ。

 色々聞き比べてみると、それぞれ全然違うピッなのだから面白い。ちなみに我が家のピッの中では、ダイキンのエアコンのピッが一番カワイイ音だった。
 このピッにも企業のこだわりや独自性があるのかも知れない。

 ま、でも、ピッにも飽きた。
 そろそろ別の音でもいいんじゃないかと思う。21世紀なんだし。
 21世紀の電子音を考えてみよう。

 プッ?
 ペッ?
 ポヨ?

 ダメだ、ダメだ。いずれも、パ行を使う時点で、過去に引きずられている。もっとクリエイティブに。まったく新しい発想で。

 クサッ。
 カユッ。
 サムッ。

 うーん。あまり面白くない。
 うーん。
 うーん。
 うーん。
 って言うか、そもそも、このテーマ、つまらなくねぇか?

 えっと、このテキスト、ボツネタになりそうです。

 うわぁ、またボツかよ。ここまで書いたのに。

 こんな風に、途中で宙ぶらりんになって、ボツになってしまうテキスト、結構多いんですよ。ボツになる方が多いかもしれない。テキトーに書いているみたいな文章ですが、実は、結構苦しんで、悩んで書いてます。

 でも、最近ネタ切れのスランプなんで、ボツネタも使っちゃう。

 ピッ。
 

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