真夏の炎天下、車の室内の温度はとんでもないことになる。
室内温度、60℃。ダッシュボードの上に至っては、80℃近くまで温度が上昇する。マジかよ。いいのかよ、そんなに熱くなって。
そう言えば、車内に放置したライターが、なぜか粉々に砕け散っていたことがあったし、ぬいぐるみを飾っていたら、一日で、さわり心地が悪くなった。
ふわふわのアライグマが、ごわごわのアライグマになっていたっけ。
ダッシュボードに飾った愛車のプラモデル。見るも無残にクニャクニャに熔けていたっけ。
すごいね。ホント、驚きます。
さて、いきなりですが、いとうけんじのチャレンジです。
「灼熱の自動車に乗ってみようっ。」
ネタがない時には、体も張る。
用意しますのは、乗用車一台と軍手。それだけです。
真夏の良く晴れた日が、絶好のチャレンジ日和です。
まず、自動車を南向きに駐車します。もちろんアスファルトが敷き詰められた駐車場です。朝、日が昇る前から駐車しておくと、より効果的です。
ぐんぐん気温は上昇し、最高気温は36℃などと気象庁が発表します。
気象庁の発表する最高気温は、直射日光の当たらない場所で、地上1mの気温だそうで。
炎天下のアスファルトの上は、それどころの騒ぎじゃない。もう、すごいから。
さて、最も気温の上昇する午後2時ごろが、最適の頃合でしょう。
満を持して乗り込む。暑い。いや、熱い。
よく巷では、ムッとする暑さなどと表現されるが、そんなものではない。パンチの効いた熱気が、ドカッとくる。ガシッとくる。間髪いれずに汗が。玉のような汗がしたり落ちる。
いたる所が熱くなっているので、軍手は必需品です。
ハンドルを素手で持ったら火傷します。
エンジンをスタートさせ、車を走らせる。
もちろん窓は締め切っている。エアコンなんてつけない。
汗が、目に沁みる。
ああ、卒業式のあの日、こぼれる涙を、目から汗が出たって笑ってごまかしていたっけ。
汗が本当に目に入るとこんなにも痛いのね。
あははは。
何だか、楽しくなってきたな。あははは。
シャツの色とか変わってきたし。あははは。
あ、犬だ。うははは。
おっと危ない。うははは。
信号の青って、緑じゃん。うひひひ。
信号のひさしの部分、帽子をかぶった坊やみたい。がははは。
30分ほどドライブしたら、脳みそが熔けてきた。
意識が朦朧としている。
目がとろーんとしている。
今、髪の毛引っ張ったら、ズルッと剥けるね。
うううう。うはははは。
ひょっとして、今、オレって、命の危険に瀕しているのかな。
ヤバいかも。
車を止めて外に出る。
冷たい空気が気持ちいいっ。
あー涼しい。サイコーに気持ちいい。
オレが立っているのは炎天下のアスファルトの上。仮に気温が36℃だとすると、60℃の車内とは24℃もの温度差がある。
もう天国のような快適さだ。
真夏の暑さに耐えられなくなったら、ぜひお試しあれ。真夏の灼熱を快適に過ごす裏技です。
※良い子はマネをしないでね。
脱水症状でヘタしたら死にますから。もし、どうしてもやってみたい時は、大人と一緒にやってね。飲み水は多めに確保しておいてね。
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